2006年 11月 26日
コルマールでタルトフランべとリースリング、エスプレッソ(私)、300gはあろうかキッシュのプレートと紅茶(マダム)の軽食?をとり、明るい内にたどり着けるか一番不安だったこの日の宿泊先Domaine Gerard・Schueller(ドメーヌ ジェラール・シュレール)へ向かいました。彼は自然派のワイン生産者としてとても有名な方です。マネージメントや知名度で有名なのではなく、彼のワイン哲学、人生観が人間としとても素直で毎年、出来が違う葡萄本来の味を小手先で味を調えるのではなく、毎年の個性を生かした本当のワインである事を大事にされている方です。 世界中の顧客を持った生産者が商品販売のプロとして毎年、同じ味を作り販売し続け、バラつきが無いように生産する事は大事だと思いますが(特に日本では毎年味が違うなんて事はクレームになりかねるでしょう)しかし、最近のワインの背景には何よりも、栽培条件や瓶詰め時の添加物の多少、葡萄が育つ土地を敬い、ストレートに味を出す事が土地にも人体にも良く、なによりそれが自然がなせる極限の美学だと考えられます。殺虫剤や栄養剤を使用し出来上がった味が弱いワインの味を最後に人の手や科学物質、で味を調えないといけないのは純粋な農産物では無く、人工的なアルコールでしかない。と私も考えます。 しかし、あくまで自然の法則に従い、植物の持てる自然の力のみを利用し葡萄にとって良くない虫も多い中、栄養を奪い取る雑草を生やしたままで葡萄樹に自然の競争力を付けたくましい樹に育てたワインを畑から取れる自然の酵母で醸し、瓶詰めする・・・自然の摂理に身を任せると言う事は果てしなくリスクが伴うのです。 そのリスクを回避する為にも、その年の最高の味に仕上げるのも作り手がどれだけ一生懸命に畑に向かい合うか?と言う事が最重要課題となります。BIOの生産者や自然派と言われる有名な生産者でも畑に出ないで高級な外車を乗り回し、パーティに出ている人も多いです。 彼は今年70歳。醸造やワインの管理こそは息子のブリューノとドメーヌ唯一のスタッフ鏡健二郎さんに任せていますが畑の面倒は毎日、ジェラールが見ています。 実際に毎朝、朝食を御一緒する時に毎朝毎に握手しますがとても70歳の手とは思えない強固さがあります。大袈裟に表現すると40歳代のスポーツ選手並と言えるぐらいでした。 最近の大抵の自然派と言われる生産者は最近の流れ的にそうなった方も多いですが、彼らは何十年も前からそのようなワイン作りを普通にし、AOC法に合わせて規格物を作る気持ちは一切無いようです。規格外の味でも本当の土地の味を作り出して、自然の恵みの農産物を作り醸造しているのは彼らなのだからでしょう。 彼の家兼シャンブル・ドットはHusseren-les-Chateaux ユースレン・ル・シャトー村にありますが看板も無く、門が閉じていると分かりません。 カーヴは村にある高さがある教会の真正面ですので比較的、見つけやすいでしょう。 今回の旅で不思議にここへは一切、迷わずに引き寄せられるように到着しました。手前の村からもおそらくあそこに見える村であの教会の麓にカーヴがあるだろうと思え、ハンドルを握っていました。 到着し、ジェラール夫妻に挨拶しカーヴにいる鏡さんに会うと「迷わずに来た人は初めて」と言われとても嬉しかったです。
by fumi-sama
| 2006-11-26 09:09
| Mon journal 私の私的日記
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