2007年 12月 01日
去年と何一つ変わらない厨房で仕込みを始める。今年は出来るだけシンプルに、無駄の無い様にと考えて冷蔵庫の中の物を最大限に活用するようにする。お肉用の冷蔵庫の中にはヴァンダンジュリー用のお肉が山のようにあったのでそれを利用する。 昨夜クロディーヌに「冷蔵庫には煮込み用のお肉しかないわよ」と言われていたのだが、翌朝見てみると充分の種類があった。 その中からジゴ・ダニョー・ド・レ(乳飲み仔羊の後ろ腿肉)を選ぶ。骨にそって身を切り出し野菜とパイ生地で巻く。ある物を探しても探しても見つからないので・・・、 クロディーヌに「料理用の白ワインを探しているのだけど・・・」と言うと「Voila(ヴォアラ)」(ほら、どうぞ)と明らかに古い年代の貴重な白ワインを渡される・・・・。こう言った場所では特に料理用のワインとかは区別ている訳ではなさそうだ。。 骨を焼き、焼き汁でソースを作る。いつも一緒にご飯を食べれないクロディーヌとも一緒に食事をする。料理に合わせてブルーノが秘蔵のワインを開けてくれる。シュレールが最後の料理まで説明を求め綺麗に食べてくれる。とても楽しいひと時でした。 翌朝、最後の朝食を頂くまでは・・・・。 初日の話ですが皆で夜食を食べ終わった時にフロマージュが出てきて「ジュラで作っている美味しいコンテがあるんだ」とブルーノが言う。彼が「その生産者の名前は」と言うので「私がプティ!だろ?」と言うと驚いていた。実はジュリアン・メイエーの所でも頂いたのだが本当においしくてねと伝えると「だろ!?」「俺がメイエーに教えたんだよ」と誇らしげ。「ここの熟成したコンテは最高だよ!」とこの後、ストラスブールでも再会する。。 ブルーノとジュリアン・メイエーは良くワインについて対話したり、偶に家に来ては情報や意見を交換しているようです。これからも彼らのワインが更に向上する事が期待できます。 ここアルザスに来ると、とても有名な生産者も本当に気さくで、親切でなによりも自然体な事を判らせられる。本当にただただ単なる農夫なんだなと気付かせてくれる。少し芸術肌の人が多いが・・。私はこれからも料理と彼らの健康で良い状態のワインを販売して伝えて行く事が彼らに対しての礼であり、今の私の生き甲斐なんだなぁと思う。(そうやって見えない部分で彼らと繋がっていたいと思う感情がある)
by fumi-sama
| 2007-12-01 08:53
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