2008年 11月 29日
待ちに待ったDVDが届きました。「いのちの食べ方」 食のドキュメンタリーです。 終始セリフは無く、あるのは無感情の機械音と私たちが毎日食べる食材がどのようにして育てられ、切り刻まれて、お店で綺麗な状態でパックされ陳列されるか・・・。ただそれだけ。 今まで誰も教えてくれなかった、いや、どうかするとタブーとも思われていた一面がある命ある食材達の生まれてから食卓に並ぶまで。 私が若い頃に量産される料理に疑問を感じ、食材一つ一つに愛情と尊敬を持ち料理をしたいと思った事の現実が表現されていると思います。 ブログを初めてから幾度となく、この思いを記事にしましたが。。。。 長くお店をしていると、お客様が頭が付いた食材の元の姿を見ると「可哀そう」「気持ち悪い」「グロテスク・・」と何処か見たくない風潮を感じられました。豊かな感情を持つ動物である人間なので勿論当然ですが。 お国柄でしょうか?日本は島国ですので魚は見慣れているせいかあまりそう言った感情もわきませんが・・。それが動物になるとペットの習慣や、それらが持つ知能指数の問題でそう言った情が沸く事に帰依するからかもしれませんね。 しかし、毎日食べる食材はどこから来て、誰が解体して、誰がパックして綺麗に並べられているか・・・。知っておく必要がある時代になっていると思います。 低価格で販売する為に低価格で量産するには不必要な物は削除しなくてはなりません。例えば売れない部位や解体する人の人件費、真面目に作れば人手がいる農作物にも人件費の削減で農薬や殺虫剤を効率よく散布する必要性があります。 少し、物悲しいシーンが多いですが・・・・。 今の私のお店での料理に辿り着いた答えが収められています。 何故私が出来るだけ一個体で食材を仕入れてあげたいか・・、何故手間暇かけてそんな事をするのか・・少し分かって頂けるかもしれません。 近年便利になっていますので人気がある部位だけが売れて、人気が無い部位はいったいどうなるのだろう・・。何かに使われるのは当然ですがその個体が可哀そう・・・そう思うようになり、それら人気が無い部位も何とか美味しく一個体をお客様に食べてもらいその結果「美味しい」と言う評価が欲しくなったのです。 今のお店の規模では理想を全て現実の物にするのは難しいですが、これからも常に意識しておきたいと思います。 食べると言う事は命の矛盾を咀嚼する事・・・。だから忘れない事、意識しておく事、目を背けない事、凝視する事・・・。 私のお店では食材を解体するのは私です。私はそれらの命を余す事無く、私の料理へと昇華させ皆様にとって大事な食事の時間としてお召し上がりいただきたいのです。
by fumi-sama
| 2008-11-29 12:27
| Mon journal 私の私的日記
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